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信長&フロイスと鵜飼(岐阜新聞コラム「素描」#2)

たまに金華山(岐阜城)に上る機会があるのですが、山頂から濃尾平野を眺めると、自然に信長の時代に思いが馳せられます。もちろん街やビルはなかったでしょうが、山の形や川の流れは今と似ていたのではないでしょうか。
かつて信長が金華山のふもとに暮らしていた頃、鵜で鮎を捕る漁に価値を見い出し、「鵜匠」という名を与え保護したのは彼なんだそうです。今は冬なのでお休みですが、春から秋にかけほぼ毎日鵜飼が行われています。長良河畔から幻想的なかがり火を見れば、気分は戦国時代にトリップできるかもしれません。
最近の武将ブームのずっと前から、岐阜観光コンベンション協会では岐阜を「信長の街」とアピールしてきました。岐阜はルイス・フロイスがわざわざ信長を訪ねた街です。彼は、フロイスと出会ったことで世界や南蛮への好奇心が開け、本当の意味でのクリエイターかつプロデューサーとして、岐阜の賑わいをつくり出していきました。
岐阜観光コンベンション協会のデザインをしてきたうち、会議などに参加した人がもらえる紙の手提げ袋は好評のようで、長く使ってもらっています。信長とフロイスが架空のコンベンションに参加している様子で、白黒をベースに、人物は鮮やかに描いたものです。時々街で見かけるとうれしくなります。
一昨年には「信長」と「鵜飼」のTシャツ、ストラップを作りました。市内のホテルなどで売っています。鵜飼の船頭さんもTシャツを着てくれています。鵜飼を見る時は信長も見た、ということを思い出してみてください。

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